調査用具
主だった調査用具をまとめてみました。
植生調査
紐付きボールペン
紐が付いているだけの「普通のボールペン」です。
ペンを落として探すこともなくなり、作業効率がアップします。
クリップボード
野外だと机があるわけではないので、調査票に記入するのにクリップボードは必携です。
100均で買ったものを数年使っていましたが、徐々に金具に錆が出始めたのでSERIOのクリップボードに切り替えました。
錆が酷くなると服やザック、他の調査道具に付いてしまうので、早めに切り替えられて良かったです。
逆目盛検測桿
本来はトンネルの高さや電線までの高さを測るための道具ですが、これを樹高を測る際に使っています。
私が持っているのは「AT型」の15mのモデルで、これを使えば三浦半島エリアではほとんどの木の樹高を測れます。
同型で20mのモデルもあるようですが風の影響を受けやすいと思うので、実用上は12~15mの方が使いやすいかもしれません。
スチールメジャー
ホームセンターで売られている普通のスチールメジャーを、木の胸高直径を測る際に使っています。
色々なメーカーのものを試しましたが、TAJIMAのエンジニヤポケットというシリーズが一番使いやすいです。
チョーク
樹高と胸高直径の測定が完了した後、幹に「測定済み」のチェックを入れるために使っています。
雨の日はチョークがボロボロに崩れてしまうので、なるべく雨の日は調査しないようにしています。
巻き尺
調査区(方形区)を作るため、50mと10mのファイバーガラス製テープの巻き尺を1つずつ持っています。
巻き尺というと何を指すのか分かりにくいですが、運動会などの時にグラウンドの距離を測るために使っていた巻き尺と同じです。
今まで使った中で使いやすかったのはタジマツールの「シムロン はや巻」シリーズの巻き尺で、巻き取りが高速で巻き取り時にテープが絡みにくいのが良いと感じました。
今使っている巻き尺は巻き取り時に絡みやすいので、安物を買って失敗したと思いました...
ナンバーテープ
個体識別用のテープで、鈴木商店のものを使っています。
テープにミシン目が入っているので、刃物を使わずにテープを切り離せて便利です。
ナンバーテープとセットで使われるガンタッカーは持っていないので、普通に市販されているホッチキスでテープを固定しています。
レーザー距離計
距離や樹高の測定補助用として、ニコンビジョンの550ASを使っています。
ハグロフ社のVertexと比べると、(1)10m以下の近距離の測定が出来ない、(2)一方で30mを超える遠距離まで測定が出来るという特徴があり、注意が必要です。
GPSロガー
調査地の場所を記録するだけでなく、調査地までのルートを記録するために使っています。
現在使っているのはGerminのEtrex30xです。
GerminのGPSロガーの中では中級くらいの位置付けのモデルで、購入価格は41,700円でした。
図鑑
草本は保育社の「原色日本植物図鑑」の草本編(全3巻)を使っています。
木本も同じく保育社の「原色日本植物図鑑」の木本編(全2巻)を買おうと思っていたのですが、いつの間にか終売していて買いそびれました。
代わりに北隆館の「スタンダード版 APG樹木図鑑」を買おうかと考えていますが、1冊で11000円もするので躊躇しています...
環境調査
土壌硬度計
山中式ポケット型土壌硬度計(藤原製作所)を使っています。
山中式土壌硬度計(通常版)は大きくて重たいですが、それに比べるとかなり小型軽量になっています。
おそらく通常版の方が測定精度は良いと思うのですが、私のように1人で調査道具を全て背負うスタイルだと、ポケット型のコンパクトさは代えがたいものがあります。
土壌含水率計
Hydrosense(CD620 + CS620:Campbell Scientific, Inc)を使っています。
2本の金属棒を地中に刺すだけで、土壌含水率をすぐに測定できる優れものです。
ちなみに、購入価格は138,600円でした。
マルチテスター
pHとECを測定できる、ポケット型マルチテスター PCT35(竹村電機製作所)を使っています。
水分だけでなく、土壌を水に溶かした溶液についても測定することができます。
なお測定精度を保つために、時々キャリブレーションが必要になります。
円周魚眼レンズ
林内の光環境を測定するため、SIGMAの4.5mm F2.8 EX DC CIRCULAR FISHEYE HSMを使っています。
撮影した写真はCanopon2を使って解析しています。
ちなみに、購入価格は97,200円でした。
野鳥調査
双眼鏡
メインで使っているのはNIKONのMONARCH 7(8x30)で、小型・軽量・広視野と三拍子揃っていて非常に使いやすいです。
双眼鏡全体が防水になっているため、雨の日でも躊躇なく使えるのがありがたいです。
また野鳥の調査だけでなく、植物の花の観察(開花の有無など)にも使っています。
サブ機は、NIKONのスポーツスターEX 8×25Dです。
小型軽量なので、植生調査の時など荷物を抑えたい時に使っていますが、メイン機と比べて性能はかなり落ちてしまいます。
サブ機として使っていたNIKONのスポーツスターEX 8×25Dは、表面のラバーが経年劣化で加水分解してしまったため2023年に廃棄しました。
カウンター
野鳥の個体数をカウントする時だけでなく、調査区内の実生(芽生え)の数をカウントする時にも使います。
冬でも冷たくならないプラスチック製です。
ハンディ図鑑
日本野鳥の会が発行している「野鳥観察ハンディ図鑑」を使っています。
自宅には「山渓ハンディ図鑑・日本の野鳥」という図鑑もありますが、こちらは大きくて持ち運びしづらいので、野外では非常に軽量な日本野鳥の会の図鑑を使っています。
その他
宝石用ルーペ
植物を同定する際に、元々は宝石鑑定用?のメタルホルダールーペを流用しています。
カメラ用レンズのように汚れを落としやすくするコーティングがされていないので、レンズに付いた汚れを落とすのがかなり面倒です。
デジタルキャリパー(デジタルノギス)
細い枝の直径を測る際に使っています。
しばらく使わないとすぐに電池切れするだけでなく、使用する電池がボタン電池で高コストなのが泣きどころです。
ダイヤルシックネスゲージ
元々は紙の厚さなどを測定するために使われる器具らしいですが、葉の厚さを測定する際に使っています。
スキャナ(複合機)
資料をスキャンする時だけでなく、葉をスキャンして葉面積を測定する際も使っています。
現在はEPSONのEP-881ABを使っていますが、以前からEPSONのスキャナを使っています。